アイランドキッチンとは、近年最も人気の高い台所デザインの一つとなっています。このアイランドキッチンとは調理カウンターが壁に接しないプランニングです。この名前の由来は、まるで調理台が「島(アイランド)」のように見えるということから付けられています。今回は、この人気のあるアイランドキッチンとはどのようなメリットとデメリットがあるのかについてご紹介していきます。
アイランドキッチンとは、周囲に壁がないため、部屋の真ん中で料理をしているような感覚を味わうことができます。一番のメリットは、他のキッチンタイプにはない抜群の開放感です。キッチンからの視線の向こう側にテレビを置けば、テレビを楽しみながら調理を楽しむことができますし、眺望のいい大きな開口を臨めるようなプランニングとしてもいいかもしれません。ダイニングやリビングと組み合わせたオープンタイプの間取りが可能な点も大きな魅力です。
「住まいの写真」ページでは様々な種類のキッチンを紹介しています。◀
※ キッチンの写真ページ
アイランドキッチンのもう1つの大きなメリットは、ダイニングやリビングとの壁のないつながりです。キッチンで料理をしながらでも、リビングにいる家族との会話も楽しむことができます。さらには対面、あるいはすぐ側にダイニングを設ければ、作った料理をダイニングまで持ち運ぶ手間もなくなりますし、食事の後の食器の片付けの煩わしさからも解放されるでしょう。
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壁に接するタイプのキッチンカウンターの場合、壁側に手が届きにくいことがあったり、複数人で料理をする時に動きづらいといったことがありますが、四方に壁のないアイランドキッチンであれば、そうした使いにくさもなく、広々と料理を楽しむことができます。また、こちらの住まいのキッチンのように、ダイニングと組み合わせることで、ダイニングをキッチン台としても利用できるような、フレキシブルなキッチンとすることもできます。
【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】
そのスタイリッシュなデザイン性に惹かれる方も多いのではないでしょうか。逆にリビングからでも見えることから、色々な細かなデザインに気を配ることも重要になります。こちらの住まいでは、一枚の無垢板でキッチンとダイニングを一体化させ、さらに昇降式のレンジフードにすることで、キッチン台の上を出来るだけシンプルにスタイリッシュに見せています。
他のキッチンタイプとは異なり、キッチン台の四方に最低限通路となる幅が必要となるので、自然と設置するために必要なスペースが大きくなります。それほど空間が広くない場合、どうしてもこのデザインを取り入れたい方は背後にキッチン台を設けてⅡ型キッチンなどと機能を分散させるのも1つの方法です。
アイランドキッチンの油はねや臭い対策は大切です。ダイニングやリビングと壁無しで空間がつながるためアイランドキッチンの油はねや臭いはどうしても気になります。アイランドキッチンから油はねが飛び散り、汚れやすくなるというデメリットもあります。そうした短所に対して、先程のようにⅡ型キッチンにしたり、コンロ周りに衝立を立てるなど、建築家としっかり話し合いながら、快適で使いやすいキッチンにしていきましょう!
こちらはⅡ型キッチン。オープン対面カウンターで開放感がありますが、油はねや匂いの拡散を防ぐ為にレンジ前にガラス板を設置しています。アイランドキッチンの油はね対策としても有効そうですが、実はアイランドキッチンの油はね対策として同じようにガラス板で覆ってしまうとメリットである開放感の点で少し妥協せざる負えなくなります。
【キッチンのスタイルについては、こちらの記事でも紹介しています】
こちらのモダンな台所。調理天板の上に重なるように配置されたカウンターテーブルは、インテリアとの調和できる木材でナチュラルに仕上げられています。ゆったりと配置されたガスコンロと水栓よりも一段高いカウンターテーブルは、油はねや水しぶきのデメリットを軽減する対策としても有効です。