触れ心地のいい木素材が包む温かな住空間

敷地があるのは一般的な住宅地の一角。近隣建物との距離も程よく保たれた敷地は15年前に購入した中古物件付きの土地だったのだそう。建て替えとなった今回の計画は、木素材をふんだんに用いた日常を心地良く過ごせる家。前面道路からちょっと引いた位置にある建物は車が優に三台は停められそうなゆったりとした雰囲気に。明るいトーンの木素材とダークグレーの外壁が落ち着きを感じる外観です。

木フローリングが気持ちよく伸びる広いリビングスペース。上部は吹き抜けとなった開放的な空間にも。窓枠や吹抜けの手すりなど細部まで用いられた木目の滑らかな仕上げはナチュラルな雰囲気が漂うインテリアに。吹き抜けに設けられた室内窓によって上下階でも家族の気配を感じられる住空間。呼べば声の届く距離感は家族のコミュニケーションが増えるアイテムにも。

セミオープンのキッチンスペースはステンレスの天板に木素材のコンビネーションがスタイリッシュなインテリア。ミニバーのようなカウンターキッチンはコンパクトで機能的。キッチンスペースを囲うような収納スぺースは大容量。床から天井までしっかり使い切ることが可能です。お料理好きな人にとってはキッチンスペースが充実したものであればあるほどやる気が湧きますよね。

吹抜けに面した室内窓があるのは二階和室スペース。天井や廊下、手すりに和室の棚まで気持ちよくまとめられた木素材は統一感を感じられるインテリア。二階の和室でゴロンと横になれば吹抜けから通り抜ける光や風を味わうことが可能に。うたた寝してしまっても一階からの家族の賑やかな声で目覚めるなんてこともあるかもしれません。パブリックなスペースとプライベートなスペースが程よい距離を持って繋がる住空間です。

リビングの脇にある石畳の庭はちょっぴり風情を感じられるスペースです。開口それぞれに設けられた木格子から漏れる柔らかな灯りと、石畳、そして植栽がバランスのいい落ち着けるお庭を演出。お天気の良い夜には満月や星を眺めるにも屋外用の椅子を置いて過ごせる雰囲気のいい石畳の庭です。