小さなカフェがあるのは北海道根室市厚床、人口300人程の集落というロケーション。冬には氷点下20度まで下がるという、寒さの厳しい地域です。見た目はバランスのいい白い宝形屋根に煙突のささったコンパクトで可愛らしい外観。まるでその見た目がシンボルにも感じられるデザインです。テラスに着いた大きな開閉式の木扉は扉が開いている営業時と扉が閉まっている閉店時の様子が遠目からでも知ることができます。
店内に踏み込むと店主とお客さんが向き合えるカウンタースペースがメインに。ホワイトカラーと木素材のナチュラルなインテリア。造作のシンプルなカウンターはどこか親近感と愛着の持てるデザインに。近所の人とオーナーの他愛ない会話で賑わう空間が容易にイメージできる空間です。壁面にはわずかなスペースを利用した収納スペースを。ランダムな大きさがインテリアのアクセントにも。
正方形の小さな窓を囲うように賑わうカフェのアイテム。まるで飾り付けるようにスッキリと収まるコーヒーカップとソーサー。カウンターに座れば見渡せる収納はお客さんに魅せる収納へ。店内に飾られた様々なカップはいずれ見慣れたカップになり、お店に来てコーヒーを愉しむという感覚よりも見慣れたキッチンで味わうコーヒーへと感じられる居場所になるのかもしれませんね。
真っ白な壁をくり抜いたようなピクチャーウィンドウ。正方形のフォルムと連続するような造作家具はバランスのいいデザインです。どこかスッキリとした印象が持てるのもそんなデザインから感じられるのかもしれません。素材には合板を用いてコストカットを図りながらも使い勝手やインテリアデザインに妥協のない永く愛される空間に。
ウッドテラスから店内へアプローチするカフェは屋内外の連続感を感じられるプランです。お店の名前を記した看板には地元の廃校になる小学校の勉強机を利用したデザインに。ローコストだから生まれたアイデアと地元の人に愛されるような配慮の効いた、シンプルで居心地のいいカフェになりました。
【ローコストの建物については、こちらの記事でも紹介しています】
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