今回ご紹介するのはシンプルでコンパクトな3階建ての住まいです。外観はモノトーンのお洒落でモダンな雰囲気で、室内はインテリアの色や素材を使い分けることによりスペースに変化が生まれ、快適で居心地のいい住空間に仕上がっています。この住まいを手掛けたのは、東京を拠点に活動する東章司建築研究所です。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見ていきましょう!
住宅地にあるこの住まいは木造の3階建て。1階にはビルトインガレージを設けることで、敷地を効率よく利用しています。またガレージは壁で囲わずに一方は柱で支える作りとしているので、圧迫感がなく空間にも視覚的なゆとりができているのがわかります。白の外壁の1,2階の上に、杉板を張った3階部分が少しずれて重なり、デザインのアクセントとなっているモダンでお洒落な住まいの外観となっています。
こちらは2階の室内の様子です。手前に見えるのがリビングとなっている洋間と畳間、その向こうにあるのが板の間、一番奥に見えるのが坪庭です。この奥にある小さな庭スペースは、住まいに快適な風や自然光を取り入れる大切な役割を果たしています。2階空間は、仕切りで空間を分けるのではなく、カーペット・畳・板というように、床の素材や色に変化を付けることで区切られているのがポイント。スペースの広さを損なうことなく、インテリアとしてもお洒落な印象を受けます。
こちらはリビングとなっているカーペット敷きの洋間と和の畳間。畳間は小上がりとなっていて、お洒落な洋間からゆったりとくつろぐ畳間への気分の切り替にもちょうどいい段差となっています。そしてなにより、椅子で過ごす洋間と床で過ごす畳間、このスタイルも雰囲気も異なる2つの空間の目の高さをそろえることで、この小上がりの段差がむしろ洋間と畳間の一体感を生むという面白い効果を生んでいます
2階の板の間からつながる坪庭の様子です。都心や住宅地に家を持つと、庭スペースを住まいに取り入れるのはなかなか難しいものですが、あるのとないのでは快適さが違ってきます。室内に光や風を取り込んだり、ちょっとした休憩スペースとなるのはもちろんのこと、例えば好きな植物を育てたり、ちょっと和風に石を敷いてみたりと、空間に自分で手を加え楽しむことで住まい全体の雰囲気も住む人の気分もグッと変わってきます。そういう意味でも、この空間は小さなオアシスのように、住まい手の心を癒してくれる貴重な存在となっているのではないでしょうか。
こちらはキッチンの様子です。コンロ、調理台、シンクを横並びにしたオーソドックスでシンプルなキッチンは造作のもの。デザインのアクセントとして、壁はお洒落なタイル張りとなっています。その他、よく使用する器具はすぐ手に取れるよう掛けられるようになっていたり、プランターを置けるちょっとした棚を設けたり等、小さいながらもこだわりが見えるキッチンスペースとなっているようです。